Non-Duality Speaker , Early Buddhist Philosophy Teacher

山崎豊子原作『二つの祖国』

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今、テレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『二つの祖国』を見ている。まだ見ていない人はネタバレがあるので、続きを読まないでほしい。

大東亜戦争時のアメリカ日系人二世たちの不幸を、大東亜戦争の不条理とともにフィクションでドラマ化されたものだ。

中学生のころに読んだ、アメリカ軍で編成された日系人による第442連隊戦闘団の実話を思い出した。その本でアメリカ国内で受けた日本人移民の差別を知っていた。『二つの祖国』では収容所の内情が描かれ、日本人同士で仲間割れする深刻さも忠実に描写されていた。

前編と後編にわかれていて、後編はおもに戦後だ。広島を舞台に原爆投下が主人公の最愛の人を襲い、白血病で命を落とす。主人公は通訳の能力を買われ、東京裁判の通訳を任される。

被告のなかには大川周明もいた。大川周明の本を持っているので平和主義者だと知っていたが、A級戦犯として裁かれていたとは知らなかった。

フィクションとのことで、戦場で兄弟が再会、最愛の人が被爆、主人公の妹が最愛の人の入院先に看護師として勤めているというのはさすがに無理がある気がしたが、主人公のもうひとりの弟がヨーロッパ戦線で命を落としたという設定は、第442連隊戦闘団を彷彿とさせた。

東京裁判の事後法の問題については触れられていなかったが、通訳をする「モニター」と呼ばれる日系人が隔離されていたというのは知らなかったので、新鮮であった。

もうひとつ、被爆者がGHQによって人体実験のように治療されず経過観察された疑いなどは取り上げられていなかった。

このドラマでもっとも感嘆したのは、俳優たちの英語の発音が自然であったことと、仲里依紗のアメリカ育ちの日系二世としての全編通して高い演技力、そして、多部未華子の白血病の身を悲しみ泣く演技であった。

ハッピーエンドではない生々しい終わり方に、リアルな現実を見た気がした。

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